てんとう1

押入れの天井のてんとうたちは、

まだちゃんと身を寄せ合っている。











よかった。









先月くらいから日中暖かい日になると、

どこかで越冬していたてんとうの一部が、

春と勘違いして出てきてしまう。






でも朝晩はまだまだ氷点下なので、

あっという間に息も絶え絶えになり、

動かなくなっているてんとうをよく見かける。









残念だけど、仕方ない。









実際のところどうしようもないし、

それぞれの選択の結果なのだから、

ただ見守るしかない。









そういう「見送り」も多いからこそ、

じゅうぶん暖かくなった頃に、

てんとうたちがいつの間にかいなくなった押入れを見て、

じわりわいてくる感動はひとしおでもある。