1つは、
自分の思うままに経験した分だけ、
自分自身のニーズがよくわかってきたということ。
たとえばホテルの選び方。
確かに1泊5万円以上するようなホテルは、
いろんなことが快適。
でもひとりの外泊の時なんて、
夕飯はテキトーでいいし、
サービスでシャンパン持ってこられてももう飲み干せないし、
朝食は気分次第だけどどちらかというと食べないことの方が多いし、
たとえ質が良かろうが強めのアートワークは苦手だし、
自分にとっては過剰だなと感じることも多い。
で結局、
次の機会にふつうのホテルに泊まり直してみると、
んーやっぱり何か違うと。
そこでようやく、
ホテルに求める自分のニーズが何なのかよくわかった。
まず狭い空間だと心地よく感じないので、
部屋は広い方がいい。
30平米くらいあって全然構わない。
あと小汚い部屋は耐えられないので、
手入れが行き届いている清潔感のある部屋がいい。
高級だとか最新だとかいうのとは、
ちと違う。
逆にそれ以外の要素については、
特にこだわりはない。
スタッフのホスピタリティーなんて、
海外のホテルのこざっぱりとした対応に比べたら、
日本は安宿であっても相当イケてる。
どれだけ高価なコーヒーマシンがあっても、
自宅で生豆を煎りたて&淹れたてで飲むオーガニックコーヒーの方が、
自分にとってはいちばん美味しいことをもう知ってるし。
要するにわたしのひとり旅の宿には、
「それなりに広くて、小綺麗なホテルの素泊まり」
がぴったりのニーズなのだと。
これならわざわざ5万も6万も出さなくたって、
1万円台でいくらでもある。
そうして浮いた分を、
家族と美味しいものでも食べに行く機会に使った方が、
わたしにとってはよほど幸福感が高い。
